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【中小企業診断士が解説】事業者がECサイトを制作する際に、利用できる3つの補助金
2023年4月現在、国内外の新型コロナウイルスの感染状況は未だ収束を見ないものの、徐々に規制の緩和も始まり、社会全体としてはwithコロナを受け入れつつある印象です。また、2023年5月8日から「5類感染症」に位置付けられることとなり、外出などの制限や陽性者登録、健康観察などもなくなります。
新型コロナウイルス感染症の影響により、これまで一般的だった対面で行う接客や商談から、非対面ビジネスへの転換が一気に進みました。そのため、国ではECサイト制作を含むITの導入によるビジネスモデルの転換や業務効率化のための補助金制度を用意しており、主なものとしては以下の3つの補助金が挙げられます。
①IT導入補助金
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②事業再構築補助金
③小規模事業者持続化補助金
※他に、地方自治体によってはITに関する補助金を設定しているところもありますが、本記事では省略します。
もし、これからECサイトの制作を考えている場合は、これらの補助金が支給される対象となるかを一度確認することをオススメします。
①のIT導入補助金では350万円、②の事業再構築補助金の対象となれば、数百万円から数千万円の補助金が支給される可能性があるからです。
利用する補助金を選択する際には、単に補助額の大小で選ぶべきではありません。自社や事業の規模、課題、補助金の趣旨、使いたい経費などを踏まえて、自社に最も合う補助金を選ぶことをオススメします。下表はECサイト制作に使える3つの補助金を比較したものになりますので参考にしてください。
ECサイト制作に使える3つの補助金の比較表(簡易版)
※上記は分かりやすさを重視して細かい内容を省略した記載としております。
【補助金に関する注意点】
補助金を受け取るには注意すべき点がたくさんあります。以下、重要な点を記載しました。
1.申請するための条件をクリアする必要がある。
申請にあたっては、満たさなければならない要件や注意事項があります。詳細については、必ず各補助金の「公募要領」をご確認ください。
2.申請締切日が設定されている。
補助金の申請にはそれぞれ締切があり、準備期間を考えると余裕をもって申請手続に着手する必要があります。いずれの補助金も令和5年度においては、複数回公募を行っているので、補助金の申請を検討している場合は、速やかに制度内容や申請要件を確認しましょう。
3.補助金は申請者全員が必ずもらえるものではない。
申請を行い、補助事業者として採択される必要があります。
4.補助金に採択されるまで、ECサイト制作に取り掛かることができない。
原則、補助金事業として採択され交付決定通知が行われるまではECサイト制作に着手してはいけません。ただし補助金によっては例外的に交付決定前に着手するための申請が可能です。
5.補助金は、ECサイト納品・稼働後、報告書を提出した後に支給される。
補助金の支払は採択後すぐではありませんので資金を準備する必要があります。
6.各補助金を重複して受給することはできない。
同一の事業(事業者ではなく事業の単位)に対して、複数の補助金を受けることはできません。以下を参考にしてください。
「国及び中小機構その他の独立行政法人の他の補助金等と重複する事業については、補助事業の対象として含んでいないこと」の要件を満たすこと。
※IT導入補助金2023「公募要領 デジタル化基盤導入枠版(PDF)」6ページより引用(一部修正)
内容が異なる別の事業であれば、同じ事業者が異なる補助金を受けることは可能です。ただし、同一事業で複数の国の補助金を受けることはできません。
※事業再構築補助金「よくあるご質問【その他】」より引用
弊社では、中小企業診断士とタッグを組んでおります。補助金の申請前相談から申請手続き、申請後の実績報告書提出までを丁寧にサポートし、極力お客様の負担を減らすことができるよう対応いたします。安心してご相談くださいませ。
当記事では、補助金制度についてなるべく分かりやすく解説するよう努めていますが、制度・スケジュールの変更や、制度に対する解釈のズレ、説明不足がないとは言い切れません。必ず、各補助金の公式サイトが提供する情報を確認し、当記事は参考程度に留めておいてください。
掲載している情報の正確性について万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。
この記事で紹介している表やスケジュールなどは全て、2023年12月26日時点での下記補助金のホームページからの引用となります。
引用元:「事業再構築補助金」、「IT導入補助金2023」、「小規模事業者持続化補助金(一般型)」
ECサイト制作に利用できる補助金は3つ
それでは、ECサイト制作に利用できる3つの補助金について詳しく解説します。ECサイトの制作を含めたIT導入に使える補助金は以下の3つです。
ここでは、以下の3つの補助金について、分かりやすさを考慮しECサイト制作に関連する部分のみを説明いたします。
①IT導入補助金
②事業再構築補助金
③小規模事業者持続化補助金
※他に、地方自治体によってはITに関する補助金を設定しているところもありますが、本記事では省略します。
①IT導入補助金
「IT導入補助金」とは、ITツール(ECサイトITツールに該当)の導入により、業務効率化・売上アップをサポートすることを目的とした補助金で、ECサイト制作に関連して使える補助金額は最大350万円ほどです。
補助金額・自己負担額のシミュレーション
例) 200万円(消費税抜き)でECサイトを制作した場合
申請方法について
この制度の特徴は、ITツール導入先の中小企業・小規模事業者だけでなく、ITベンダー側でも「IT導入支援事業者」への登録が必要となることです。補助金により導入を検討しているITツール(ECサイトの制作)があれば、まずはITベンダーにIT導入補助金の申請に対応しているかどうか確認するところからスタートとなります。
申請手続きについては、補助金を申請する事業者とIT導入支援事業者が共同して行うこととなっています。下記は、申請フローの図になります。
≪IT導入補助金申請フロー≫
補助金交付時期についても注意が必要です。補助金が交付されるのはECサイトの納品・支払、事業実施報告書の提出後となりますので、ひとまず自社で全額を準備する必要があります。
IT補助金は主に3種の枠に分かれる
この補助金の枠はA・B類型の「通常枠」の他に、「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」「セキュリティ対策推進枠」の合計3枠があります。IT導入補助金の「ITツール登録要領」によりますと、ECサイト制作に使えるのは「デジタル化基盤導入枠」になります。
ECサイト制作で補助金を利用するには、クリアしなければならない条件がある!
ECサイトといっても、全てが補助金の対象として認められるわけではありません。「ITツール登録要領」10ページによると、ECサイト制作のためには、以下のような条件(一部抜粋)があります。事前にしっかり確認しましょう。
ECサイト制作にかかる注意事項
- ECサイトはスクラッチ開発のため、通常枠(A・B類型)セキュリティ対策推進枠においては補助対象外となるが、令和5年(2023年)10月1日より施行される適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)に対応する取り組みを支援する目的でデジタル化基盤導入類型においては補助対象となる。
- ECサイトには電子決済機能(クレジットカード・デビットカード・キャリア決済等)が実装されていなければならない。
- ECサイトには安全性を向上させるセキュリティ対策が施されていなければならない。
- 新たにECサイトを制作する場合が対象となる。既存のホームページをリニューアルすることで新たにEC機能を追加した場合、新規で導入された部分のみが対象となる。
- ショッピングモールへの出店については、新規出店の場合のみ。
- 実績報告の際に、ECサイトの成果物(URL、管理画面の画面キャプチャ等)が確認できるものを提出すること。
- 交付決定前・契約前に制作がされたもの、または着手されたものは対象外となる。
引用元:IT導入補助金2023「ITツール登録要領(PDF) ※IT導入補助金公式サイトより
ECサイト制作に関連するコンサルティング費用およびSEO対策費用について
ECサイト制作に関連するコンサルティング費用やSEO対策費用が認められる場合があります。詳しく知りたい方は弊社までご相談ください。
②事業再構築補助金
制度の概要
紹介する3つの補助金の中で補助額が最も大きい(最大1.5億円)補助金です。この補助金は、①のIT導入補助金のように単なるITツールの導入(ECサイトの制作を含む)を行うことを目的とした補助金ではありません。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売上の回復が期待し難い中、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するために新市場進出(新分野展開、業態展開)、事業・業種転換など、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業の挑戦を支援することで日本経済の構造転換を促すことを目的とする補助金です。
事業・業態転換や新事業展開などの思い切った事業再構築が対象となり、細かな要件に該当したうえで、優れた事業計画書でなければ、採択(審査を通過し、補助金が交付される事業の対象となること)されない難易度の高い補助金です。
すでに公募受付を終了している第9回までは、「コロナの影響を受け、売上が減少している」事業者のみが対象でした。
一方で、現在公募中の第10回(2023年6月30日締切)からは、『コロナや物価高等により依然として業況が厳しい事業者への支援として「物価高騰対策・回復再生応援枠」、産業構造の変化等により事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者への支援として「産業構造転換枠」、成長分野への事業再構築を支援するべく売上高減少要件を撤廃した「成長枠」を新設するなど、ポストコロナ社会を見据えた未来社会を切り拓くための取組を重点的に支援していきます。』としています。
補助額は100万円以上と下限が設定されているため、補助率3分の2の枠に申請する場合、150万円以上の支出を伴う事業計画とする必要があります。(※補助率は申請する枠などにより、以下のいずれかとなる。中小企業の場合:補助率1/2、2/3、3/4)
補助金活用の具体例
それでは、この事業再構築補助金の活用イメージ集からECサイトに関する事例を抜粋し、ご紹介します。
◆小売業での活用事例(業態転換)
引用元:事業再構築補助金の概要(10.0版)(中小企業庁)
◆飲食業での活用事例(業種転換)
引用元:事業再構築補助金の概要(6.0版)、(中小企業庁)
このように、従来は対面販売のみでECサイトでの販売を行っていなかった事業者が、新型コロナウイルスの影響で、思い切ってITを活用し、ネット販売事業を開始する場合に、本補助金が定義する「業態転換「や「業種転換」に該当し補助金の支給対象となります。
対象者
①事業再構築補助金の対象は「中小企業」か「中堅企業」
まず、「事業再構築補助金」の対象は、資本金が10億円超の法人は該当せず、補助金を申請することはできません。
補助対象事業の類型(枠)
事業再構築補助金には、全8種類の事業類型(枠)があります。全体像は以下表のとおりです。
引用元:事業再構築補助金の概要(10.0版)令和5年3月30日(中小企業庁)
ここでは、その中でも該当する事業者が比較的多いと思われる4つの枠に限定して紹介します。
(※1)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは3/4
(※2)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは2/3
申請要件
3つの主要な申請要件
まず事業再構築補助金の主要な申請要件を把握しておきましょう。
要件1:事業再構築に取り組む
事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業(新市場進出、事業転換、業種転換、事業再編又は国内回帰のいずれかを行う計画に基づく中小企業等の事業活動)であること。
例えば、今まで店舗事業において、顧客と対面ビジネスが中心だった事業者は、ECサイトやアプリを構築・導入することで、新しいビジネスモデル(ITを活用したインターネット販売)を取り入れることが前提となっています。
要件2:事業計画について認定経営革新等支援機関や金融機関の確認を受けること。
事業再構築に係る事業計画書を認定経営革新等支援機関と策定し確認書の発行を受ける。補助金額が3,000万円を超える案件は認定経営革新等支援機関及び金融機関の確認(確認書の発行)も必要となります。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。
以下に認定経営革新等支援機関の例(以下の有資格者等が申請により認定を受ける)を示します。
認定経営革新等支援機関の例
- 中小企業診断士
- 税理士
- 公認会計士・監査法人
- 金融機関(銀行・信用金庫)
参考資料:「認定経営革新等支援機関等の一覧_近畿地方版(令和5年2月24日時点)」(中小企業庁)
参考:「認定経営革新等支援機関」(中小企業庁)
つまり、上記の「認定経営革新等支援機関」に該当する方と、一緒に事業計画を策定しなくてなりません。認定経営革新等支援機関にお心当たりのない方は、弊社顧問の中小企業診断士(認定経営革新等支援機関)にご相談いただくことも可能です。
要件3:付加価値額を向上させること
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3~5%(申請枠により異なる)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額(営業利益、人件費、減価償却費を足したもの)の年率平均3~5%(申請枠により異なる)以上増加の達成。
なお、第9回公募まで必須要件であった「売上減少要件」(※)については、第10回公募からは「最低賃金枠」および「物価高騰対策・回復再生応援枠」を除いて不要となりました。
(※)2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
2019年~2021年の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。
事業類型(枠)ごとに必要となる要件
上記3つの申請要件のほか、事業類型(枠)ごとに必要となる要件は以下のとおりです。
引用元:事業再構築補助金の概要(PDF) ※事業再構築補助金公式サイト
①成長枠の対象となる事業者
※対象となる業種・業態は、事務局で指定され以下のリンク先から確認できます。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/seichowaku_list.pdf (指定リストは随時更新予定)。
⑤産業構造転換枠の対象となる事業者
⑦最低賃金枠の対象となる事業者
⑧物価高騰対策・回復再生応援枠の対象となる事業者
補助金の対象となる経費
補助対象となる経費は、事業拡大につながる事業資産(有形・無形)への相応の規模の投資を含むものであり、本事業の対象として明確に区分できるものである必要があります。対象経費は必要性及び金額の妥当性を証拠書類によって明確に確認できる、以下の区分で定める経費です。
①建物費 ②機械装置・システム構築費 ③技術導入費 ④専門家経費 ⑤運搬費 ⑥クラウドサービス利用費 ⑦外注費 ⑧知的財産権等関連経費 ⑨広告宣伝・販売促進費 ⑩研修費 ⑪廃業費
なお、各区分の経費には細かな条件があります。上記区分に該当する経費であっても対象にならない場合がありますので注意が必要です。また、事業に係る自社の人件費や旅費、汎用性があり目的外使用になり得るものの購入費(例えば、事務用のパソコン、プリンタ、タブレット端末など)、自動車等車両購入費、商品の原材料費などは対象になりません。詳しくは公募要領(第10回)をご覧ください。
補助金申請から、補助事業の実施、補助金支払までの流れ
事業のために支払う費用は、いったん自社で準備する(金融機関からの援助を含む)必要があります。
図(事業再構築補助金の概要より引用)を見てもらうと分かる通り、補助金の支払いは事業者により支出を確認した後に支払われます。
申請スケジュール
2023年4月現在で既に10回公募されている!
2023年3月30日より第10回公募を開始しております。詳しくは、下記の経済産業省の事業再構築補助金のホームページで確認してください。
≪第10回公募≫
公募開始:2023年3月30日(木)
応募締切:2023年6月30日(金)18:00
事業再構築補助金の3つの注意点
①事業の開始時期(いつから事業に着手できるのか?)
対象となる経費は、原則、交付決定を受けた日付以降に契約(発注)を行い、補助事業実施期間内に支払いを完了したものとなります。ただし、最低賃金枠、物価高騰対策・回復再生応援枠に申請する事業者で、事務局から事前着手の承認を受けた場合には、令和4年12月2日以降に発生した経費についても補助対象とすることが可能です。
②5年間にわたり報告書を提出する必要がある
また、補助金を受け取った後も、5年間は本事業に係る事業化等の状況に関する報告書の提出が必要となり、補助金で購入した設備の管理も求められます。報告が行われない場合には、補助金の返還が求められてしまうので注意しましょう。
③補助金は後払い!先に自社で費用を負担する必要があります。
当補助金に限らず、国から提供されている多くの補助金は「後払い」が基本です。ですから、事業のために支払う費用は、いったん自社で準備する(金融機関からの援助を含む)必要があります。資金繰り計画も併せて検討しましょう。
なお、これ以外にも多くの疑問点などあると思いますが、下記のFAQが参考になります。
③小規模事業者持続化補助金
【補助対象者】
小規模事業者持続化補助金を申請できるのは「小規模事業者」および「特定非営利活動法人」のみです。対象要件となる常時使用する従業員の数は業種によって異なります。以下の表をご確認ください。
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 常時使用する従業員の数 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
製造業その他 | 常時使用する従業員の数 20人以下 |
引用元:小規模事業者持続化補助金<一般型>第12回公募「公募要領」
※業種の判定及び「常時使用する従業員の数」の考え方については、別紙「参考資料」を参照ください。
※その他にも補助対象者となる要件がございます。「公募要領」をご確認ください。
補助金の目的
今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス制度の導入等)等に対応するため、小規模事業者等が取り組む販路開拓等の取組の経費の一部を補助することにより、地域の雇用や産業を支える小規模事業者等の生産性向上と持続的発展を図ることを目的とします。
本補助金事業は、小規模事業者自らが作成した持続的な経営に向けた経営計画に基づく、地道な販路開拓等の取組(例:新たな市場への参入に向けた売り方の工夫や新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発等)や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化(生産性向上)の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものです。
補助金の額および補助率について
「通常枠」と一定の条件を満たした場合に該当する「特別枠」(4種類)があります。、ECサイトの制作に対する補助金としては原則「通常枠」になり、上限は50万円かつ必要経費の3分の2までの金額となります。特別枠についてはここでは説明しませんが、もちろん「特別枠」に該当する事業者もいます。詳しくは「公募要領」をご確認ください。
加えて免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する事業者(インボイス転換事業者)を対象に、全ての枠で一律に50万円の補助上限が上乗せされます。上乗せ後の通常枠の補助上限額は100万円になります。
≪各枠と補助率・補助上限額の関係図≫
≪インボイス特例のイメージ図≫
補助金の対象となる経費
補助対象となる経費は次の①~⑪の区分の経費であり、これ以外の経費は本事業の補助対象外です。また、各区分に該当すると思われても対象とならない場合があります。詳しくは公募要領に区分ごとに「対象となる経費例」、「対象にならない経費例」が載っていますのでご確認ください。
ECサイト制作やSEO対策、インターネット広告も③ウェブサイト関連費に該当します。参考までに以下に③ウェブサイト関連費について記載します。
対象となる経費例 | 対象とならない経費例 |
|
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①機械装置等費 ②広報費 ③ウェブサイト関連費 ④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む) ⑤旅費 ⑥開発費 ⑦資料購入費 ⑧雑役務費 ⑨借料 ⑩設備処分費 ⑪委託・外注費
なお、「③ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の4分の1が上限」(※50万円の補助金のうち③ウェブサイト関連費に相当する部分は12.5万円までという意味)などといった細かな制約がありますので注意が必要です。
手続きの流れ(事業スキーム)について
事業スキーム図は以下のとおりです。⑤の交付決定通知以降に事業実施(契約等)が可能となります。また⑨補助金の交付は事業完了・実績報告書を提出した後となりますので、自社にて事業資金を一旦準備する必要があります。
(引用元:別紙参考資料(公式サイトより資料ダウンロード))
【申請受付締切】
第12回:2023年6月1日(木)
第13回:2023年9月7日(木)
※以降は過去の実績からは12月、2月に締切が設定されるものと予想されます。
補助金を活用して、ECサイト制作を検討している方へ
本日は、ECサイトを制作する場合に利用できる補助金について、解説しました。
事業者がECサイト制作会社等の発注先を選定する場合は、十分な時間をかけて、数社からの提案やコンペを行い、選定していく方法が一般的です。しかし、IT導入補助金をはじめとした補助金の申請スケジュールには期限があるため、早い段階で、ECサイト制作会社等を選定し、補助金を活用する前提で話を進めることをオススメします。
また、補助金は毎年制度変更が行われます。ECサイト制作が対象となっているこの機会にぜひご検討ください。
補助金を活用してECサイトを制作する場合は、弊社ECサイト制作プランもご検討いただければと思います。
補助金申請を検討されているお客様には、限られたスケジュールの中で、サイトリリースまでの対応のスピード感と柔軟性を評価いただき、弊社ECサイト制作プランを採用いただいております。
弊社が提供するECサイト制作サービスは、楽天市場やヤフーショッピングといったモール出店のほか「カラーミーショップ」「shop serve」「futureshop」「ECCUBE」などの独自ドメインサイトをCMSを利用して構築します。お客様のご要望に合わせて個別カスタマイズも可能です。
また、補助金の採択を受けるためには補助金申請に関するノウハウやスケジューリング、事業計画書作成などが必要となりますが、弊社では経験豊富な中小企業診断士とタッグを組んでいますので、その点もご安心ください。
※当記事では、補助金制度についてなるべく分かりやすく解説するよう努めていますが、制度・スケジュールの変更や、制度に対する解釈のズレ、説明不足がないとは言い切れません。必ず、各補助金の公式サイトが提供する情報を確認し、当記事は参考程度に留めておいてください。
掲載している情報の正確性について万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。
補助金申請サポートについてはこちら!
ECサイト制作に利用できる3つの補助金と中小企業診断士による申請サポートを解説!
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中小企業診断士 坂野 圭吾
中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家である中小企業診断士(国家資格)として活動。事業計画書の作成支援を得意としています。ヒアリングを通じて経営者様の頭の中を整理することで、強みややりたいことを見つけ、経営環境の変化を踏まえた事業の方向性を見出すサポートが喜ばれています。また、計画を実行に移すための資金調達も得意。経営者様に寄り添った丁寧な支援をモットーとしています。
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