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中小企業診断士による補助金申請サポート
投稿日 : 2023/09/04

中小企業診断士からみる「WEB集客で成功している企業」とその傾向


中小企業診断士による補助金申請サポート
中小企業診断士からみる「WEB集客で成功している企業」とその傾向

2023年8月現在、業種に関わらず仕入価格や光熱費・人件費の高騰により経営に多大な影響を与えています。一方で得意先(顧客)に対して十分な価格転嫁ができていない企業・お店が多いのが実情です。そこで、販路・商圏を拡大し売上増加につなげるためにWEB集客が重要となっています。

WEB集客(WEBマーケティング)には多種多様な方法があります。ホームページの改修やSEO対策、広告運用など膨大な量の対策があり何から手を付けてよいのか分からずに悩んでいる経営者・WEB担当者が多くいらっしゃいます。また、自社が現在取り組んでいる対策が適しているのか分からないといった声も聞かれます。

そもそもマーケティングとは、「商品やサービスが売れる仕組みをつくること」です。WEBを活用したマーケティングにおいても単にデジタルデータを活用したテクニックを用いるだけではなく、「誰に」「何を」「どのように」伝えるかといった点を整理し、WEBマーケティング戦略を立案する(売れる仕組みを考える)ことから始めることが重要です。外注先選びをする際もどこに頼んだらいいか悩まれることと思います。知識ゼロで安易に外注先に丸投げするのは失敗の元です。

そこで、当記事では予算に応じて最適な施策を行ってくれるWEBマーケティング会社を選べるよう、必要最低限の知識を得ていただくべくWEB集客の取組概要をご紹介いたします。専門用語の説明を省略している部分が一部ありますが、読み進めていただければ幸いです。

1.アナログ集客とWEB集客

(1)アナログ集客

昔ながらの集客方法です。店舗周辺、駅などでのチラシ・クーポンの配布やDM配信、ポスティング、看板設置、試供品の提供などがあります。

(2)WEB集客

主な取組としてホームページによる集客、オウンドメディア運用による集客、SEO対策やMEO対策、SNS集客、リスティング広告などがあります。
以下に各取組の内容、特徴やメリット/デメリットについてご紹介します。

2.WEB集客のための取組について

(1)ホームページによる集客

ホームページによる集客におけるポイントは以下のとおりです。

①ターゲットの明確化

誰をターゲットにしているかを明確にすることが重要です。顧客のニーズ、関心、好みを把握し、それに基づいてコンテンツやデザインをカスタマイズします。

②魅力的なデザインと使いやすさ

ホームページは訪問者の第一印象を左右します。魅力的なデザインと使いやすさを備えたサイトを作成しましょう。カラースキーム、フォント、画像、レイアウトなどを工夫して、訪問者にポジティブな印象を与えるようにします。

③コンテンツの充実

ホームページに価値あるコンテンツを提供しましょう。ブログ記事、情報、動画による説明など、役立つ情報を得られるようなコンテンツを用意します。

④SEO対策

検索エンジン最適化(SEO)は、ホームページを検索エンジンで上位に表示させるための重要な手法です。適切なキーワードの選定と配置、メタデータの最適化、外部からのリンクを増やすこともSEO対策として有効です。

⑤SNSとの連携

ソーシャルメディアを活用してホームページを宣伝しましょう。Facebook、Instagram、Twitterなどでコンテンツを共有し、フォロワーをホームページに誘導します。

⑥メーリングリストの構築

訪問者にメールアドレスを提供させ、定期的なニュースレターやプロモーション情報を送信するメーリングリストを構築します。メールマーケティングは長期的な顧客関係構築に役立ちます。

⑦コンバージョン対策

ホームページに訪れた訪問者がアクション(購入、申込、問合せなど)を起こすための仕組みを用意します。問い合わせフォーム、購入ボタン、資料請求フォームなど、ユーザーがスムーズにアクションを起こせる動線を整えます。

⑧モバイルフレンドリー

多くの人がスマートフォンやタブレットからウェブサイトを閲覧しています。モバイルフレンドリーなデザインを採用し、モバイルユーザーの利便性を向上させましょう。

⑨効果測定(分析)と改善

Google Analyticsなどのツールを使用してホームページのアクセス数やユーザーの行動、コンバージョンなどのデータを収集・分析し、改善点を見つけ出しましょう。

(2)オウンドメディア運用による集客

オウンドメディア運用は、自社が所有・運営するメディアプラットフォーム(ウェブサイト、ブログ、SNSアカウントなど)を活用して、ターゲットに対して有益なコンテンツを提供し、集客やブランドの構築を行う戦略です。
オウンドメディア運用による集客におけるポイントは以下のとおりです。

①対象顧客(見込客)の特定

まず、どのような人々をターゲットにするのかを明確に定義します。顧客のニーズ、関心、課題を理解し、それに合わせたコンテンツを提供することが重要です。

②コンテンツ戦略の構築

オウンドメディア運用には継続的なコンテンツ提供が必要です。ブログ記事、ガイド、How to動画、インフォグラフィック(図や表、イラストなどを用いることによって情報を視覚的・直感的に分かりやすく伝える方法の一つ)など、多様な形式のコンテンツを計画しましょう。

③価値あるコンテンツの提供

対象顧客(見込客)が役立つ情報を提供することで、関心を引き、信頼を築きます。問題解決や教育的なコンテンツを重点的に提供しましょう。

④SEO対策

検索エンジンで上位表示されるよう適切なキーワードの選定やメタデータの最適化を行います。

⑤ソーシャルメディアと連携

コンテンツをソーシャルメディアプラットフォームで共有し、フォロワーをオウンドメディアに誘導します。ソーシャルメディアを通じてコンテンツの拡散を促進しましょう。

⑥メーリングリストの構築

訪問者にメールアドレスを提供させ、定期的なニュースレターや情報を送信するメーリングリストを構築します。メールマーケティングを活用して長期的な関係を築きましょう。

⑦インタラクションの促進

コンテンツを通じて読者とのインタラクション(相互作用、交流)を促進します。コメント欄の活用やソーシャルメディア上でのディスカッションを通じて、読者との関係を深めます。

⑧分析と改善

アナリティクスツールを使用してコンテンツのパフォーマンスを分析し、どのコンテンツが効果的であるかを評価します。データに基づいてコンテンツ戦略を調整し、改善を継続的に行います。
オウンドメディア運用は、長期的な視点でブランドを構築し、信頼性を高めるための強力な手段です。コンテンツの質とターゲットへの適切な配信を重視し、継続的な努力を通じて集客や顧客関係の構築を推進していきましょう。

(3)SEO対策による集客

SEO(Search Engine Optimization)対策は、検索エンジンでのウェブサイトの表示順位を上げるための戦略です。適切なSEO対策を実施することで、GoogleやYahoo!といった検索エンジンからの流入数・アクセス数の増加が期待でき、集客を促進することができます。
SEO対策による集客におけるポイントは以下のとおりです。

①キーワードリサーチ

自社が狙うターゲットが検索するであろうキーワードを特定します。キーワードリサーチツールを使用して、関連性や検索ボリュームを調査しましょう。長尾キーワード(複数のワードで構成されるキーワード)にも注目しましょう。

②内部SEO(オンページSEO)

ウェブサイト内部での最適化を行います。タイトルタグ、メタディスクリプション、ヘッダータグなどのHTML要素にキーワードを適切に配置し、内容と関連性を示します。

③コンテンツ最適化

ウェブサイト内のコンテンツをキーワードに基づいて最適化します。しかし、自然な読みやすい文章を保つことが重要です。キーワードスタッフィング(過剰なキーワードの使用)は避けましょう。

④高品質なコンテンツ配信

価値あるコンテンツを提供しましょう。検索エンジンはユーザーの体験を重視しており、高品質なコンテンツが表示順位に影響を与えます。

⑤ユーザーエクスペリエンスの向上

ウェブサイトの速度、モバイルフレンドリー性、ナビゲーションの使いやすさなど、ユーザーエクスペリエンスを向上させることも重要です。検索エンジンはユーザー満足度を考慮して表示順位に影響を与えます。

⑥外部リンクの獲得

高品質な他サイトからのリンク(バックリンク)を獲得することは重要です。バックリンクは検索エンジンの信頼性や評価に影響を与えます。しかし、品質の低いリンクを避けるようにしましょう。

⑦サイテーション対策

Googleがサイトの信頼性を調査する時に活用する「サイテーションシグナル」とは、そのサイトのサイト名や、そのサイトを運営している企業名がどれだけ他のサイト上で言及されているか(話題になっているか)を調べます。その結果、信頼に値するコンテンツかどうかを判断しているため検索結果の表示順位に影響します。

⑧ソーシャルシグナルの活用

ソーシャルメディアでのコンテンツ共有や「いいね」なども検索エンジンの評価に影響を与えることがあります。

⑨定期的な更新とモニタリング

コンテンツを定期的に更新し、ウェブサイトのパフォーマンスをモニタリングして改善点を見つけ出しましょう。
SEO対策は時間と努力が必要なプロセスです。ただし、適切な対策を実施することで、自然検索からの流入数・アクセス数の増加が期待でき、集客やビジネスの成果を向上させることができます。

(4)MEO対策による集客

「MEO」とは、 Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略です。Google MapやYahoo!マップなどの地図エンジンにおいて最適化を図ることで、「ローカルSEO」「ローカル検索」と呼ばれており、Googleマップなどでの検索結果を上位に表示させ露出数を増やすための取り組みのことを指します。MEOは小売店や飲食店、美容室や美容サロンなどの店舗や歯科や耳鼻科など特定の場所に拠点を置き、特定の商圏を対象にビジネスを行う場合に効果を発揮します。

ローカル検索とは、「商品名+地域」(例:耳鼻科 大阪市)のように、地域や場所に関連する検索キーワードに対して、それに適した検索結果を表示させることです。
MEO対策による集客におけるポイントは以下のとおりです。

①Googleビジネスプロフィールの最適化

MEOはSEOと同じく、Googleのアルゴリズムによって検索結果が変わります。近年では、店舗や地域住民相手にビジネスを展開している事業者も対策が必要だと認知しているので、検索上位に表示させるには対策が必須です。
Googleマップ上のローカル検索では、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)に登録されている情報が検索結果として表示されます。店舗情報には、店名やレビュー評価、店舗のカテゴリ、住所、写真などの情報を登録することが可能で、上位表示されると、見込顧客へのアピールに繋がります。

②情報発信

GoogleマップにはFacebookのような投稿機能が備わっており、投稿される内容も影響上位表示されるかどうかに影響を与えます。また、SEO対策と同様に、ウェブサイトに「ユーザーが求める情報」をコンテンツとして発信していくことが重要です。

③口コミの獲得

上位表示されるためには視認性の高さ(知名度)も影響します。あなたのお店の名前が検索されている数やブログなどで紹介されている数、SNSや予約サイトの口コミなど様々な要素をGoogleが評価しています。
MEO対策にも情報発信や口コミをしてもらうための努力(※ただし、口コミの見返りに得点を提供するのは禁止されている)が必要です。適切な対策を実施することでマップ検索時の表示順位が上がって視認性が高めることができます。

(5)SNS広告による集客

SNS(Social Networking Service)は、InstagramやFacebook、Twitter、TikTokなどのSNSを活用した集客方法です。SNSを活用した集客戦略は、現代のWEBマーケティングにおいて非常に重要です。
SNS広告による集客におけるポイントは、以下のとおりです。

①対象顧客(見込客)の明確化

広告の対象となる対象顧客(見込客)を明確に定義しましょう。誰に対して広告を表示するのか、その人たちの属性や関心、行動パターンを理解しておくことが大切です。

②目的の設定

広告の目的を明確に設定しましょう。売上向上、ブランド知名度向上、ウェブサイトへのトラフィック増加など、具体的な目標を定めることで、広告の効果を評価できます。

③クリエイティブなコンテンツ

目を引く画像や動画、キャッチーなキャプションなど、クリエイティブなコンテンツを制作しましょう。ユーザーの注意を引くことができるコンテンツは、広告のクリック率やエンゲージメントを向上させます。

④プラットフォームの選定

利用するSNSプラットフォームを選ぶ際には、対象顧客(見込客)がどのプラットフォームをよく利用しているかを考慮して選びましょう。例えば、若年層が多いならInstagramやTikTokが適しているかもしれません。

⑤広告フォーマットの選択

各SNSプラットフォームはさまざまな広告フォーマットを提供しています。リード広告、カルーセル広告、動画広告など、対象顧客(見込客)に合った広告フォーマットを選びましょう。

⑥ターゲティングの最適化

SNS広告プラットフォームは、広告を特定の属性や行動に基づいてターゲットに表示する機能を提供しています。これを活用して、広告が最も効果的な人々に表示されるようにターゲティングを最適化しましょう。

⑦テストと最適化

複数の広告バリエーションを作成し、A/Bテストを実施して効果を比較しましょう。また、広告のクリック率やコンバージョン率などの指標をモニタリングし、必要に応じて広告を最適化していきましょう。

⑧コンバージョンの追跡

ウェブサイトへのトラフィックや特定の行動(購入、登録、問い合わせなど)を追跡できる仕組みを導入して、広告のコンバージョン率を把握しましょう。

⑨頻度制御

過度な広告表示はユーザーに嫌がられる可能性があるため、広告の表示頻度を適切に制御しましょう。

⑩定期的な評価と改善

広告の効果を定期的に評価し、改善の余地があれば戦略を調整していきましょう。SNS広告は状況やトレンドに応じて柔軟に対応することが重要です。
これらのポイントを考慮して、対象顧客(見込客)に合った魅力的なSNS広告キャンペーンを展開することができます。

(6)SNS公式アカウント運用による集客

自社でSNSの公式アカウントを運用する際のポイントは、以下のとおりです。

①目標の設定

公式アカウントを運用する目的や目標を明確に定義しましょう。ブランドの認知度向上、コミュニティの形成、売上増加など、具体的な目標を設定します。

②対象顧客(見込客)の把握

誰に対してコンテンツを提供するのか、対象顧客(見込客)の属性や関心を理解します。これに基づいて、ターゲットに合わせたコンテンツを制作します。

③一貫したブランドイメージ

アカウントのプロフィール、カバー画像、投稿内容のスタイルやトーンを一貫性のあるものに保ち、ブランドイメージを確立します。

④多様なコンテンツ

テキスト、画像、動画、ストーリーなど、様々な種類のコンテンツを活用し、フォロワーに興味を引くコンテンツを提供します。

⑤コミュニケーションとエンゲージメント

フォロワーからのコメントやメッセージに迅速に対応し、コミュニケーションを大切にします。フォロワーとの対話を通じて関係を築きましょう。

⑥定期的な投稿

一定の頻度でコンテンツを投稿し、フォロワーの関心を維持します。投稿スケジュールを設定して一貫性を保ちましょう。

⑦ハッシュタグとトレンド活用

関連するハッシュタグやトレンドを活用して、コンテンツの可視性を高めます。しかし、適切なコンテキストで使用することを忘れずに。

⑧分析と改善

SNSプラットフォームの分析ツールを活用して、投稿の成果をモニタリングしましょう。フォロワーの反応やエンゲージメントを分析して、戦略を改善します。

⑨創造的な実験

新しいアイデアやコンテンツフォーマットを試してみることで、フォロワーの関心を引く方法を見つけましょう。

⑩法的コンプライアンス

プライバシー規制や広告表示のガイドラインに従い、法的なコンプライアンスを守りながら運用します。

⑪トレンドの追跡と適応

SNSのトレンドやアルゴリズムはスピーディに変化するため、最新のトレンドやアップデートに対応する柔軟性が求められます。

⑫フォロワーへの感謝

フォロワーに対して感謝の気持ちを示すことは重要です。コンテストやプレゼントなど、フォロワーとの関係を深める活動を行うことも考慮しましょう。

現在は動画による情報発信が増えており、YouTube やInstagramのリール、TikTokなど動画を活用したマーケティングに取り組む必要が出てきています。
SNS集客は継続的な努力と戦略が必要です。適切なコンテンツと消費者との関係性を通じて、フォロワーを増やし、ブランドの知名度向上やビジネスの成果を実現することができます。

(7)リスティング広告による集客

リスティング広告は、インターネットを活用した広告です。Google広告が有名な運用方法で、SNSでの広告運用(Instagram広告など)も人気があります。検索エンジンやソーシャルメディアなどの広告プラットフォームで、特定のキーワードや対象顧客(見込客)に基づいて表示される広告形式です。
リスティング広告による集客に関するポイントは、以下のとおりです。

①キーワード選定

広告が表示されるためにターゲットとするキーワードを選定します。キーワードの選定は、対象顧客(見込客)が検索するであろう言葉やフレーズを含めることが重要です。

②広告プラットフォームの選定

Google AdsやFacebook Adsなど、広告を出稿するプラットフォームを選びます。対象顧客(見込客)がどのプラットフォームを利用しているかを考慮して選定しましょう。
広告フォーマット リスティング広告はテキスト広告や画像広告、動画広告など、様々なフォーマットがあります。選択したプラットフォームに適した広告フォーマットを使用します。

③ターゲティング

対象顧客(見込客)を特定し、性別、年齢、興味関心などの情報を活用して広告のターゲティングを設定します。これにより、広告を関連性の高いユーザーに表示できます。

④広告テキストの作成

リスティング広告のテキストを魅力的かつ簡潔に作成します。キャッチコピー、特典、呼びかけなどを効果的に表現しましょう。

⑤予算と入札戦略

広告出稿のための予算を設定し、キーワードごとの入札額を決定します。競合他社の入札額やキーワードの人気度に応じて調整することが重要です。

⑥ランディングページの最適化

広告をクリックしたユーザーが着地するランディングページを最適化します。広告と連動したコンテンツやコールトゥアクション(CTA)を配置して、ユーザーのコンバージョン率を向上させます。

⑦分析と最適化

クリック率(CTR)、コンバージョン率、広告費用対効果(ROAS)などの指標を監視し、広告キャンペーンのパフォーマンスを評価します。データに基づいて広告戦略を最適化していきましょう。
リスティング広告は、効果的な広告コンテンツとターゲティングを通じて、対象顧客(見込客)にアクセスし、効果的な集客を実現する手段です。定期的な分析と最適化を行いながら、ROIを最大化することを目指しましょう。

(8)ランディングページによる集客

ランディングページとは、主にリスティング広告をクリックした場合に表示される縦長のページです。
通常の固定ページでは、一つの商品を細かく説明することは難しいですが、ランディングページは一つの商品の情報を縦長の1ページで魅力的に伝えることで、商品の注文やお問い合わせなどのアクションを誘導する効果が高いといった特徴があります。
ランディングページの作成による集客におけるポイントは、以下のとおりです。

①明確なコンバージョン目標

ランディングページを作成する際には、明確なコンバージョン目標を設定します。フォームの送信、商品の購入、購読申し込みなど、ユーザーに対して取るべきアクションを定義しましょう。

②シンプルなデザイン

ランディングページのデザインはシンプルでクリーンなものが効果的です。過剰なデザインや情報はユーザーを混乱させる可能性があるため、必要な情報だけを適切に配置しましょう。

③対象顧客(見込客)に合わせたメッセージ

ランディングページのコピーは、対象顧客(見込客)のニーズや関心に合わせたものである必要があります。ユーザーが自分にとって価値のあるものを得ることができると感じるようなメッセージを提供しましょう。

④魅力的なコンテンツ

コピー、画像、ビデオなど、コンテンツは魅力的で興味を引くものであるべきです。ユーザーにとって価値のある情報や特典を伝えることで、アクションを促す効果が高まります。

⑤シンプルなフォーム

フォームが必要な場合、フォームの項目数を最小限に抑えましょう。長いフォームはユーザーの興味を失わせる可能性があります。必要な情報だけを収集するフォームを設計します。

⑥コンバージョン要素の強調

ボタンの色やテキスト、コールトゥアクションの配置など、コンバージョン要素を強調して目立たせる工夫を行います。ユーザーがアクションを取るための導線を明確に示します。

⑦信頼性の向上

信頼性を高めるために、クライアントのロゴ、信頼できるパートナー、カスタマーガーディアンス、セキュリティ認証などの要素を表示します。

⑧モバイルフレンドリー

ランディングページはモバイルデバイスでも正しく表示されるように設計することが重要です。ユーザーがスマートフォンやタブレットからもアクションを取りやすい状態を保ちます。

⑨A/Bテスト

異なる要素をテストし、どのデザインやコピーが最も効果的かを評価します。A/Bテストによってランディングページの最適化を進めることができます。

⑩速度とパフォーマンス

ページの読み込み速度が遅いと、ユーザーは退屈して離れてしまう可能性があります。画像の最適化やキャッシュの利用など、速度とパフォーマンスを最適化しましょう。

⑪分析と改善

アナリティクスツールを使用してランディングページのパフォーマンスを定期的にモニタリングし、改善の余地を見つけましょう。どの要素が効果的であるかを把握して最適化を行います。
効果的なランディングページを作成するためには、ユーザーのニーズに合わせたデザインとコンテンツ、分析と改善のサイクルを重要視することが大切です。

3.WEB集客の各取組のメリット/デメリット

それぞれの取組にはメリット、デメリットがあります。目標や予算に合わせてWEB集客戦略を構築しましょう。

(1)SEO対策のメリット/デメリット

≪メリット≫
上位表示することができればクリック率が大幅アップします。そのため高い集客効果が期待できます。
また、一度コンテンツを作成すれば、コンテンツがどんどん蓄積されていくため、広告費を払うことなく継続して中長期的な集客が期待できます。

≪デメリット≫
広告のように即効性はなく、成果が出るのに時間がかかります。
また、対策を行っても必ず上位表示できるとは限りません。

(2)SNS広告のメリット/デメリット

≪メリット≫

①ターゲティングの精度

SNSプラットフォームはユーザーの属性や行動に基づいた広告ターゲティングが可能です。年齢、性別、地理的位置、興味・関心などを絞り込んで広告を表示できるため、特定のターゲット層にダイレクトにアプローチできます。

②幅広いユーザーコミュニティ

SNSは様々な世代や興味関心を持つユーザーが利用しています。プラットフォームによって異なりますが、多様なユーザーコミュニティにアプローチできるため、幅広い層に向けて広告を展開できます。

③エンゲージメントの向上

SNS広告は、ユーザーと対話する機会を提供します。コメントやシェア、「いいね」などの反応を得ることで、ユーザーとの関係を深めることができます。

④コンテンツバリエーション

テキスト、画像、動画、ストーリーなど、多様なコンテンツフォーマットを活用できます。対象顧客(見込客)に適したコンテンツフォーマットを選択し、メッセージを効果的に伝えることができます。

⑤リアルタイムの反応測定

SNS広告はリアルタイムでデータや反応を測定できるため、キャンペーンの途中で戦略を調整することが可能です。CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)などのデータを基に、効果の高い広告を最適化します。

⑥予算の柔軟性

SNS広告は、予算を柔軟に調整できる点が魅力です。広告出稿のスケジュールや広告費を細かく設定でき、広告の効果に合わせて予算を調整することが可能です。
広告効果の可視性 アナリティクスツールを使用して、広告のクリック率やエンゲージメント、コンバージョン数などを詳細にモニタリングできます。広告の効果を数値で確認し、改善の方針を立てることができます。

⑦リマーケティング

SNS広告プラットフォームは、ウェブサイトを訪れたユーザーや特定のアクションを取ったユーザーに対してリマーケティング広告を配信する機能を提供しています。興味を持ったユーザーに再度広告を表示することで、コンバージョン率を向上させることができます。

≪デメリット≫

①広告の過剰表示

SNSプラットフォームは多くの広告が表示される場所でもあります。ユーザーは広告に過敏に反応し、広告をスキップしようとすることがあります。そのため、広告の目立たせ方や訴求力が重要です。

②広告主の評判のリスク

SNS上での広告は、ユーザーからのコメントやシェアなどによって広がります。もし広告が不適切な内容であると、ユーザーからの批判やネガティブな反応が拡散され炎上してしまう可能性があります。

③広告費の増加

人気のあるSNSプラットフォームでは、広告の需要が高まるため、広告費が上昇する可能性があります。

(3)自社でSNS公式アカウントを運用するメリット/デメリット

≪メリット≫
SNSのフォロー機能を活用して、いかにフォロワー数を増やして情報を拡散させられるかが最大のポイントです。フォロワーに有益な情報を発信することでファンの獲得につながります。

≪デメリット≫
投稿内容に批判が集まって炎上してしまうというリスクがあります。投稿する際には内容に気をつけて情報を発信するよう心がけましょう。

<各取組の内容、メリット/デメリット

>

メリット デメリット
SEO対策 ・自然検索での上位表示

・効果的な集客

・信頼性の向上

・長期的な効果

・コスト効率

・結果に時間がかかる

・競争激化

・技術的な知識が必要

・アルゴリズム変更の影響

・努力とリソースの必要性

MEO対策 ・地域の顧客の目に留まりやすい

・来店見込みの高い顧客にアピールできる

・口コミで信頼を獲得しやすい

・地図上に表示されるので、来店確率が高まる

・上位表示で見えるサイト数に制限がある

・マイナスの口コミが書かれる可能性がある

・Googleのガイドラインを遵守しないとペナルティを受ける可能性がある

SNS集客 ・幅広い人に到達

・ターゲット層に向けたターゲティングが可能

・リアルタイムなコミュニケーション

・双方向のコンテンツ共有

・シェアや拡散によるリーチ拡大

・競争が激しい

・アルゴリズム変更の影響

・投稿の短命性

・コンテンツ制作の労力

・批判のリスク

リスティング広告 ・短期間で効果を得られる

・ターゲティングが高度

・成果を詳細に分析できる

・クリックごとの費用が発生

・競争が激しい

・自然検索結果より信頼性が低い

LP集客 ・特定のアクションを促進

・高いコンバージョン率

・対象顧客(見込客)に合わせたカスタマイズ

・効果の測定と改善

・複数ページとの連携が必要

・制作コストと時間

・一時的な存在

・情報の不足

 

4.WEB集客の成功事例(他社例)

記事を書いている2023年8月18日現在では、徹底したローコスト運営で月額料金3,278円(税込)を実現したライザップのコンビニジム「チョコザップ」が2022年7月のサービス開始からわずか1年で全国880店舗展開、会員数75万人(業界3位)に達しているが、ここではWEB集客に成功し業界2位である女性専用フィットネスクラブ「カーブス」について取り上げる。

(1)カーブス(Curves)※運営会社:株式会社カーブスホールディングス

「カーブス(Curves)」は、女性専用のフィットネスクラブチェーンであり、特に健康なライフスタイルを追求する女性をターゲットにしています。ウェブ広告とコンテンツ戦略を組み合わせて成功を収め、新規顧客の獲得やブランド認知の向上を実現したカーブスのウェブ集客戦略をいくつか紹介します。

≪カーブスの特徴≫
1.各店先着○名様限定の無料体験予約
2.サイトトップページでの訴求ポイント
・女性だけで安心・快適
・1回30分・予約不要
・専門コーチがサポート
・短時間でもムリなく効果
3.お客様の声
4.近くの店舗(全国2000店舗)を探せる機能
5.成果事例を写真付きでPR
6.LINEでカーブス運動法を診断できる仕組み ⇒ LINEの友達追加を促す
7.健康・運動・食のマガジン(記事)による情報発信
(参照:株式会社カーブスホールディングス https://www.curves.co.jp/

女性専用フィットネスクラブ・スポーツジムの「Curves」は、ウェブを通じて効果的な広告を展開し、女性の健康とフィットネスに関心を持つ層に訴求しました。ウェブ広告とコンテンツ戦略を組み合わせて成功を収めました。

①ウェブサイト最適化

カーブスのウェブサイトをユーザーフレンドリーに設計し、情報がわかりやすくアクセスしやすいように最適化。
サイト内の情報はカーブスの特徴や提供するプログラム、メンバーシップオプション、トレーナー紹介などに焦点を当てて充実。

②SEO対策

キーワードリサーチを行い、カーブスに関連する検索キーワードを特定。これに基づいてウェブサイトのコンテンツを最適化し、検索エンジンでのランキングを向上。
※『女性 フィットネス』で全国1位の表示。(2023年8月現在)

③MEO対策

ローカルSEO対策の実施。特定の地域や場所で検索された際にカーブスが表示されるように対策。

④コンテンツ戦略

ブログ記事やコラムを通じて、健康やフィットネスに関する情報を提供。栄養アドバイス、トレーニングのヒント、成功ストーリーなど、読者に価値のある情報を提供。
コンテンツは女性の健康やフィットネスに焦点を当て、カーブスの専門知識をアピール。

⑤ソーシャルメディア活用

カーブスの公式ソーシャルメディアアカウントを運用し、定期的な投稿を通じて情報をシェア。トレーニング動画やモチベーションの引用など、興味を引くコンテンツを提供。ソーシャルメディア上でキャンペーンやコンテストを実施し、フォロワーとのエンゲージメントを促進。

⑥リスティング広告

Google Adsやソーシャルメディア広告プラットフォームを使用して、対象顧客(見込客)にカーブスの広告を表示。特に地域をターゲティングした広告キャンペーンを展開。

⑦ビデオコンテンツ

動画プラットフォーム(YouTubeなど)を活用して、カーブスのトレーニング動画やインストラクターによるアドバイスを共有。

⑧メールマーケティング

ウェブサイト訪問者やソーシャルメディアフォロワーからメールアドレスを収集し、定期的なニュースレターやプロモーション情報を送信。メールマーケティングを通じて顧客との関係を深める。

⑨ウェブアナリティクスの活用

Google Analyticsなどのウェブアナリティクスツールを使用して、ウェブサイトのトラフィック、コンバージョン率、ユーザーの行動などをモニタリングし、戦略の最適化を実施。
カーブスのウェブ集客戦略は、対象顧客(見込客)に価値を提供し、健康やフィットネスに関する情報を提供することに焦点を当てています。これにより、女性の健康を支援するブランドとしての存在感を高め、新規顧客の獲得とロイヤルな顧客関係の構築を促進できます。
≪参考≫カーブスHDの連結決算について(カーブスHDのIR資料を参照)

新型コロナウイルス感染症の影響により2020年8月期決算では売上25,082百万円、2021年8月期決算では売上24,681百万円と売上を落としましたが、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されてきた2022年8月期では27,509百万円まで回復、営業利益率も増大しています。
≪出典:株式会社カーブスホールディングスHP内 IR情報より抜粋≫

5.WEB集客の成功事例(当社お客様)

①医療オウンドメディアの成功事例

「公開から8カ月で月間32万セッション達成!」したオウンドメディア運用の成功事例

  1. 医療法人様のオウンドメディア運用を実施。
  2. 2022年11月に公開。公開から8か月目の2023年6月に月間32万セッションまで到達。

アクセスの推移やオウンドメディア経由のお問い合わせ数の推移など、詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
事例:公開から8か月で月間32万セッション達成!医療オウンドメディアの事例

②SEO対策

「サービス名×地域名」でキーワード上位化した成功事例

  1. 関西地域で乗馬体験や乗馬教室を運営されているお客様のSEO対策を実施。
  2. SEO対策実施後、「乗馬教室 ○○市」のキーワードで検索上位1位を獲得。

検索順位の推移を知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
事例:地域密着・店舗型サービス必見!【サービス名×地域名】キーワードの上位化事例

③リスティング広告

リスティング広告のクリック率(CTR)が改善した成功事例
リスティング広告を自社で運営されている事業者様のクリック率改善のための以下の対策を実施

  1. 1.リスティング広告文(見出しや説明文)の改善
  2. 2.検索キーワードの見直し
  3. 3.ターゲットの見直し

詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
事例:リスティング広告文のクリック率(CTR)が上がらない方必見!改善テクニックを事例と共にご紹介!

「WEB集客で成功している企業とその傾向」まとめ

ここまで、WEB集客施策の概要とメリット・デメリットをまとめ、成功している事例もご紹介しました。共有しているのは、web集客の手法を理解し、戦略的に運用している企業が中小企業診断士からみる「WEB集客で成功している企業」という結論に至りました。

WEB集客に取り組みたいが、何から始めたらいいか分からない、他社で効果が感じられないといった事業者の方は、経験豊富で「WEBマーケティング戦略の立案から、SEO・MEO・リスティング広告・ホームページ制作などの施策を一気通貫で提供できる小回りとコスパが強み」で、成功まで伴走型でサポートする当社に是非ご相談ください。ご連絡をお待ちしております。

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この記事の筆者

中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家である中小企業診断士(国家資格)として活動。事業計画書の作成支援を得意としています。ヒアリングを通じて経営者様の頭の中を整理することで、強みややりたいことを見つけ、経営環境の変化を踏まえた事業の方向性を見出すサポートが喜ばれています。また、計画を実行に移すための資金調達も得意。経営者様に寄り添った丁寧な支援をモットーとしています。

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